ボンデージ美女とクリーチャーコアのゴアゴア最終戦争―『BABY. / 1』

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作者:常勝
タイトル:『BABY. / 1』
制作国:台湾
ジャンル:アクション/SF
ページ数:178ページ

まずはこのレビューを読む前に、このマンガのカバーアートを今一度じっくり見直してみて下さい。

…ご覧になりましたか?表紙には銀髪も豊かなスレンダーな女性が、スパンデックス風のぴっちりとした黒のスーツで全身を包み、その上から光沢も美しいレザー風のコルセットとタイツを身につけて腰掛けているのが分かりますね?
さらに背中には、大きなキャリングハンドルのついたM4カービンとフォールディングストックのついたM37ショットガン、右手にはMP5サブマシンガン、左手には子供の背丈ほどもある巨大なナイフを携え、各々がガンメタルの怪しい光を放っています。
バタフライナイフの化け物を抱える左腕は、付け根の辺りで黒のスパンデックスが引き裂かれ、その上から仕上げとばかりに白い包帯がグルグル巻きにしてあります。それはまるで黒尽くめの全身とのコントラストを強調するように…

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と、冒頭からフェティッシュな要素ばかりを延々とあげつらって参りましたが、ここまでの文をお読みの間に心の親指をサムズアップさせた皆様。これはそんな皆様の為に描かれたマンガです。

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西暦2043年12月1日、未知の生命体『Baby』が突如地上に溢れ出す。それらは次々に人間の体に寄生し、宿主にされた人間は有機物とも無機物とも判別のつかない「機人」に変異。機人は周囲の人間を無差別に殺し始め、その圧倒的な破壊力によって人類はわずか1年で絶滅の危機にまで追いつめられてしまう。

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そんな中、Babyに左腕を浸食されながらも人間の姿と精神を保ったままの主人公『エレットラ』は、わずかに残る生存者を探しながら、謎の寄生体の秘密に迫ろうとするのだった。

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作者は先だって同ブログに『オールドマン』のレビューが公開された台湾の漫画作家、常勝。
彼はこの『BABY.』で、2011年に台湾漫画界で最高評価とされる「金漫奨最佳年度漫画大奨」の最優秀少年漫画賞と年度最優秀賞の2つの賞を獲得しています。

また、巻頭のプロフィールにある通り、常勝氏はアメリカの『ヘヴィー・メタル』誌に強い影響を受けたらしく、言われてみればこのマンガ、表紙の艶やかさに90年代以降のヘヴィー・メタル誌の風合いがあります。

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その一方でマンガ本編は、いわゆる日本のマンガのそれと変わらない文法で洗練され、冒頭から展開するアクションとサスペンスは、そのマンガの生理を用いる事で一気に読者を巻末へと誘います。
未知の生命体『Baby』とは一体何なのか?救援チームが捜し出した『アリス』と名乗る少女の正体は?多くの謎を残したまま、第一巻は終了してしまいますが、一通りキャストが揃った二巻以降で、それらの正体に迫る事になるでしょう。

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余談ですが、物語冒頭のアクションシーン。あの有名なクライスラービルのてっぺんに教会を設けるとは、なんともしゃれた趣向ですね。ジョン・ウー監督が見ていたら思わず鳩を飛ばしたくなる、そんなケレン味がちょっと嬉しいノンストップのSFアクション。同好の士はどうぞご一読を。

レビュアー:うしおだきょうじ

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